医療費控除と聞くと、自分が支払った医療費と同じ金額がそのまま戻ってくると勘違いする人がいますが、実はそうではありません。医療費控除を受けるためには、年間に一定額以上の医療費を支払っている必要があり、そのような場合にのみ納めた税金の一部が戻ってくるという仕組みになっています。もちろん医療費控除を受けるためには、確定申告を行なっている必要があると言われています。注意すべき点の一つは、医療費控除の対象となるものとならないものがあるということです。簡単に言うと、病院での診療費や治療費、入院費、また処方箋に基づいて購入した医薬品の費用など、治療を目的とした医療行為に対して支払った費用は控除の対象となります。それに対して、人間ドックなど健康診断にかかる費用や予防注射の費用、またビタミン剤や漢方薬の費用といった予防を目的とした医療費の場合は対象外となっています。それで自分が支払った医療費のうちどれが控除の対象となるのかをよく見極めて、きちんと確定申告するようにしましょう。